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第2回 『KIND OF BLUE』発売記念スペシャル・トークショーリポート!!


 11月26日、大山百合香1st Album『KIND OF BLUE』発売記念スペシャル・トークショー&アコースティックライブに行ってまいりました!
 スペシャル・トークショーは、『KIND OF BLUE』のリードシングル『さよなら』のショートムービーの監督をした放送作家でありミュージシャンである倉本美津留さん、女優、アイドルである主演の戸田恵梨香さん、そして『さよなら』を歌う大山百合香さんとともに『さよなら』のショートムービー、ミュージッククリップのメイキング的な話が展開されました。

 偶然や出逢いについてのいい話が盛りだくさんのショーというか、歴史的トーク事件という感じでした。このリポートを読むだけでも興奮は伝わるとは思いますが、実際に『さよなら』を聞いてムービーを見てから読んでいただけるとより興奮が伝わるのではないかなぁと思います。それではリポートのはじまり〜!




 戸田恵梨香、大山百合香、名前の最後が一緒の漢字という不思議な偶然を内包してるとあってか何かありそうな予感を漂わす『さよなら』。まずはこの作品との出会いを3人が語りはじめる。



倉本: 放送作家をやってるんで編集に立ち会ったりはしてるんですが、番組のざっくりとした方向性をきめたりとか、どうしたら笑いが生まれるとかをやるんですが、カメラをこんな風にとってほしいとか細かいとこまでは普段やらないんですね。だから映像監督ていうのは今回初めてだったんですけど、やったことないことはやりたいほうなんで、やってみようと思ったんです。

 でもなんで俺なん?とは思ったんで、聞いたんですけど、変わった人で今までにないような映像にしたいので倉本さんがいいんじゃないですかって言われて。

 でね、一番最初に『さよなら』を聞いたときに、瞬間的に映像が浮かんだというか、やりたいことがファーと浮かんで、おもしろくなりそうやなって予感はしたんですよ。それだけ歌の力があったし、『さよなら』のタイトルや内容をみたときにつくりたいなぁ、なんかできそうやなって気がしたんです。

大山: 私は『さよなら』を歌うことでショートムービーができるなんて予想もしてなかったです!こんな出会いがあるなんて思ってもなかったんです。たぶん私が一番びっくりしてるんじゃないですかね!

 この曲をモンゴル800の上江洌 清作さんから頂いて、最初聴いたときに無条件に涙したんですよ。そういった体験は初めてで。だからこの歌は絶対歌いたい!ってすごく強く胸に思ったんです。

 そして倉本さんと戸田さんと出会って、ショートムービーをつくっていろいろな段階を超えて、それではじめてムービーを見たときに、戸田さんが『さよなら』を聞いて涙しているのをみて、あっ私と一緒だ!やっぱりなんか繋がってたんだ!!って思いました。



戸田: 最初倉本さんと会ったとき偶然を見つけにいくって言われて、偶然ってそんなにいっぱい起こることなのかなぁと謎だったんですよ。でも倉本さんと話していくうちに、その話してる間にもいろんな偶然があったんですよ。でなんかすごい不思議だなぁって思ってたんですよ。




 『さよなら』という作品に出会い、そして監督としてムービーをつくっていくのにどんな意識でやったのかを倉本さんが語る。



倉本: 常日頃からね、出会いとか偶然とかっていうのは本当に誰かからプレゼントされてるなって思えてるんですよ。天からプレゼントされてるというか、宇宙からもらってるような、そんな気はしてて。それが普段の生活の中で偶然がいっぱい起こってて、みんなが単なる偶然やって片付けることをやっぱりありがたいなって思うことで、未来が広がるというか、楽しい'明日''明後日'になっていくんじゃないかなって感覚で生きてるんですね。その感覚と『さよなら』って曲がなんかシンクロしたんですよ。

 この監督をやるって話が僕のところにくるっていうのも不思議な偶然やったので、そこから始まってることやから、たぶん自然な流れにまかせながらその時その時にふってくるものを形にしていけば大丈夫なんじゃないかなって思ってたんですよ。それで主演に女優さんを誰か使うっていうのは最初に決められていたコンセプトでして、誰がいいですか?と聞かれたんですけど、僕は誰でもよかったというかわかんなかったというか。たぶん出ることになってる人が出るんじゃないかって思えてたので、僕はそれも流れに任せていいんじゃないかって。ほんとにキャスティングのことも場所のことも何も要求は出さなかったですね。それで結果すっごい忙しい戸田絵梨香がでれたっていうのもすごい偶然で。




 その偶然主演をつとめることになった戸田さんは、「今回は演じるとかじゃなくて、そのまま素の戸田恵梨香でめぐりあえた人と接していければいいなぁくらいしか思っていなかったですよ。」と自身いっていた。ムービーの中で出ている溢れる透明感、ほのかな神秘性。それは彼女が本来持つ魅力なのだろうなぁと個人的に思ったり。そんな戸田さんと出逢った時の印象について、




倉本: 初めて戸田と会った時に話をしてて、あっ大丈夫やなって思ったんですよ。僕がさっきしゃべった偶然や出会いについての感覚っていうのは、普段生活してて感じる人もいるでしょうし、感じない人もいると思うんですね。だから、ちょっとこんなこと思ったことない?とか言ったらあっそういえば!っていってすぐ返ってくる人が、そういう人がくればいいなって少し期待してたんです。
そしたら戸田がほんとそんな人だったんですよ!

 今回台本ていうのはほとんど作ってなくて、ちょっとだけこんなこと撮りたいなってのは箇条書きみたいなのがあったくらいで。でも箇条書き以外のこと、おもしろい偶然とかが竹富島にいってやりだすと、きっといっぱい起こるんだろうなって。そんな感じだったから主演はいわば巫女的な立場というか、行って起こったことをキャッチできる人かどうかってのも重要だったんです。

 けどそれはもう会って30秒くらいで、2言3言交わすだけで、あっ大丈夫やって思えた。目で会話できたというか、心で会話できたんです。




 そして撮影中に起こった実際に偶然がつながっていく体験を、倉本さん戸田さんがが語る。



倉本: ほんまにね、この作品はぜんぜん仕込んでないんですよ。着いてから出会った人にはどんどん声をかけていこって言うてて。

 それで一番最初、自転車に乗ってうろうろしてるやつがおったんで声をかけたんですよ。中田英のボケたような顔してたんですけど。ほんまパッと声をかけただけでええこと返してきたんですよ。

戸田: ほんと聞くことがばれてたんじゃないかと思うくらい、偶然だとか、出会いのことを話してくれてほんと感激しました!

倉本: 戸田が、私だけドッキリかけられてんじゃないかな、私だけ知らんと他はみんな役者ちゃうかなって思うくらいなおもしろい人たちと出逢えたんですよ。

 で次に、ここなんやろ?ってぜんぜん何もわからずに入っていったとこが旅館で、そこのおばちゃんが神様をおろしてくる神司の仕事してたりとか、すごい偶然が起こって!

 それで僕はその後のシーンが好きなんですが、大阪からきてた子供三人連れてきてる大阪のおっちゃんのところ。宿題見つけにきた言うてて。

戸田: いきなりなんで海はきれいなんかなとか言われて。

倉本: なんで海はきれいなんかってのを考えてきなさいっていう宿題を小学生の女の子がもらって、その答えを見つけに竹富島まで来てたのよ。ほいでええ答えがみつかってなくて。お父ちゃんが「お姉ちゃんに聞いてみたら〜」って。そしたらそのお姉ちゃん(戸田)がめちゃめちゃええ答えをするわけですよ!で、「よかったなぁ、それもって帰って宿題にせえっ」て。そんなことが起こったわけですよ、実際!

戸田: すごい素敵ですよね。質問されるとは思ってなかったから。それに自分自身もびっくりしたんです。どういう出会いをしてとか自分が聞く立場なのに、海がなんできれいなのかとか質問されて。
倉本: 普通やったら女優さんがきてね、カメラがあったらなんか取材なんかなって素人さんもグッと構えてしまうと思うんですけど。でもそのおっちゃんめっちゃ自然で。むこうから質問きたから。

戸田: おねえちゃんに聞いたらええやん。って。ものすごく自然だったのでなんだろうと思ってちゃっとドキドキしました。

倉本: みんなたまたま来てる人じゃないですか。それぞれの理由があって。でそれが全部ちょうどよくというか、タイミング的にも会話的にも。全然無駄じゃない。自然なエコなロケでしたよ。




 今回はじめての映像監督というプレッシャーに苛まれていた倉本さん。いざ撮影開始ののろしを上げたはいいものの、実はラストの締めかたを決めてなかったという。




倉本: ほんとにいい映像がとれるのかどうかっていう不安が、先ほど戸田恵梨香と会った時に消えたといいましたけど。カメラいざ回し始めても、まだ不安は残ってたんですよ。今回台本があるわけじゃないから。

 そんな中で、ファーストショットで空港のレストランを借りたんですね。一番最初にやってもらおうかなと思っていたのが、『さよなら』って曲をずーっとね、何回も何回もループで聴いてほんでそのまま竹富島まで行ってもらおうかなって。そうすることによって「さよなら」の世界観に浸りきって、体中がアンテナになるんじゃないかなって気がしたんですよ、"人との出会い"とか"偶然"に対する。

 それを聞いてもらってるところは、ちょっと撮りたいなって。ファーストショットそれにしよかなってのがあって。iPodに『さよなら』だけいれたのを、いまからイヤホンつけたらはずさんといてなって。これで沖縄までって気で、イヤホンをつけてもらって、でプレイを押してもらって、その様子をずっと撮っといてもらったんですよ。

 普通やったらそれで、聞かせました、ハイOK、じゃ次ここまで撮ろう、OK〜次ここまで、次はこのシーン行きましょかってなるんですけど。僕の撮り方そういう感じでもないので。その聞いてもらうところを、外には音なんにも流れてないし、ただ聴いてるだけのとこなんですけど、ちょっとここずっと撮っといて!カメラ回しといて!って。なんかそんな気がしたんですよ。でずーっと4分か5分くらい、回してて。カメラマンももうフィルムもったいないですよ言うくらいのね。もったいないかも知れんけど、もうちょい置いといてって。

 そしたらね、4分くらい過ぎたときかな、ポロってね、戸田恵梨香の目から涙が溢れてきたのよ!やっぱおさえててよかった〜!!って。

 でその瞬間にこのPVのエンディングがわかったんです!なんかねどうやって終わらせたらええかわからへんまま撮影始めたんですよ、最初はとりあいず『さよなら』聞いて、集中して竹富島行ってもらって、ほんで向こうに着いたら偶然いっぱい起こって、いっぱい人とも出逢って。ほんで僕が箇条書きしてた撮りたいことにうまいこと繋がったらええなぁ〜とかは思ってて。でもエンディングは何も考えてへんかったんですよ。それでファーストショットを撮ってたところね、彼女の目から涙が溢れたときにね、もうエンディング決まった!と。そんときにパパパってこのムービーがどういうもんになるのか見えたんですよ。

 その瞬間自分の中で見えたストーリーは、彼女が曲を聞き始めて、涙が出て終わるというもの。だからこれから撮影する竹富島の映像は彼女が曲を聴きながら思いついた、頭に思い浮かべだものということになる!と。だからこのムービーは実は全部彼女の空想なんです。

戸田: 想像の世界ですよね。

倉本: そうなんですよ。意味合い的には、僕がさよならを聞いたときに思い描いた世界を彼女が感じてくれた、思い浮かべてくれたっていうことになってる。




 そして、そのショートムービーとともにアルバム『KIND OF BLUE』の特典映像として収録されているミュージッククリップについて3人が語る。




大山: 歌ってる場所が沖永良部島のちょうど真ん中くらいにある半崎ってところで。波が荒いんですね、島は。でそこは波に打たれて削られた岩で、出っ張ってるようなところなんですよ、そこは。その出っ張ってるとこにいくともう目に入るのは海と空だけなんですよ。そこはちっちゃい頃から結構いってたところで、海をボーっと見たい時とか。なので思い入れがあって。でそこがいい!って言って歌わしてもらったんですよ。

 でもその場所が絶壁のところなんですよ。さよなら〜♪ってところをそこで歌ったんですけど一歩後ろにいくと落ちそうなとこでへばりついて必死に歌ったんですよ。自分でもがんばったな〜って思うくらい。ミュージッククリップをよく見てもらえば、そこの必死さがわかると思います。(笑)



倉本: 沖永良部島には僕行けなっかったんで、違う監督にとってもらったんですね。だからミュージッククリップは二つの映像が混ざり合ってるんですよ。沖永良部島の映像見てて、すっごいきれいなとこやな〜思って。いきたいなぁ〜って。
戸田: いきたいですね〜。

倉本: 星がめちゃめちゃすごいんやろ?夜は。

大山: めっちゃきれいですね。電灯があまりないけど、星の光で歩けるくらいすごいんですよ。

 でも私は竹富島いきたかったです。さっきから二人がすっごい楽しそうに話すから、私は実際行ってないので少しさびしいです。(笑)




 『さよなら』から派生して、大山さんが行った、故郷・沖永良部島で今年の7月に「和泊港ライブ」で8000人集めたライブ、10月21日にファーストアルバム『KIND OF BLUE』の発売を記念した凱旋フリーライブのことに。



大山: 今年は自分の故郷で2回もライブできたんすけど、そういう体験はなかなかできないことだと思って、ものすごくしあわせな瞬間でした。ライブには年齢層がすごく広くて、ちっちゃい子供から杖をついたおじいちゃんおばあちゃんまで来ていただいて、それぞれみんな自分たちのスタイルで歌を楽しむんですよ。前列にきて踊ったりだとか、焼酎もってきてシートをひいて飲みながら聞いたりだとか。

 そういうのを見てるとほんと島に帰ってきたなって感じでほっとしました。

倉本: 実は二回目のライブにいったんですよ。 沖永良部島着いてからライブのリハーサルがあるまで2時間くらい時間あったので。沖永良部島なんて一生のうちに行くかどうかのとこだから、1人でうろうろしてみたんですよ。

 そしたら全然人けがなくて、ちょっとお腹すいたけどどこも店あいてへんな〜って状況だったんですけど、そこら中にね、島中どの店にもね『KIND OF BLUE』のポスターが貼ってるわけですよ!電気屋さんでもおみやげやさんでも、プロパンガスおいてあるようなとこもどこでも貼ってるんですよ!ありがたいことにそこのなかに「ショートムービー監督倉本美津留」って書いてあるから、俺の名前も島中にあるな〜不思議やな〜と思ったんですけど。


 それでね、歩いてたらね、ラジオかなんかでしゃべってるような声が街中にですね、すごい大きな音で流れてるんですよ。スピーカーからかどっかから流れてんのか分からんねんけど、島中に流れてるわけですよ。でなんやろ?思って聴いてみたら、パックンマックンが大山百合香にインタビューしてる声やったんですね。

 ポスターは貼られてるわ、流れてる音も大山や、もう島中全部大山なんですよ!!

その音はMUSIC ON! TVの番組やったんですよ。普通CSの番組がでっかいスピーカーから街中に音だけ流れるってないでしょ!

で何がすごい言うたら8000人くらい集まったんやけど、島の人って全部で15000人くらいなんですよ!!

で話聞くと島の中に和泊町、知名町って二つの町があって、意外と二つの町は仲悪いと。それがね大山が、沖永良部島出身のシンガーが東京で活躍してるってこともあってか、そこの仲の悪い青年団たちが仲良くなって、みんなで協力して応援しようよってなり始めて。大山は島を平和にしたんですよ!!これはもうジブリ的な展開ですよ!もののけ姫ですよ大山は!!





その話を聞いたときに倉本さんは"歌っていうものの持つ正しい、健全な力"を、すごい感じたという。



倉本: 沖永良部島の人たちが、我が島の歌姫じゃって全員で応援するっていうことがね、それが大山がもっと大きくなれば、今度は日本の島の人たちがわが島のわが国の歌姫じゃって応援するみたいなね。昔でいうと美空ひばりがそうやったみたいに、自分たちが応援しなければならない歌を歌ってくれるような人になるんじゃないかなって、そのライブ観ながら思ったんですよ。

大山: 話を聞きながらもう泣きそうですよ。

倉本: 僕は大山は国民的歌手になったらええと思うし、戸田は国民的女優になったらええと思うんですね。だから未来の美空ひばりと吉永小百合がここに並んでるんではないかなって思うんですよ。
ということはその横に並んでいる俺はだれやねん!みたいなことなんですけどね。(笑)


とこのトークショーは締めくくられた。
でも僕は倉本さんは何気なく言った最後の言葉が少し気になっていた。美空ひばり、吉永小百合。"美"、"百合"。
……
……あっ!
美空の"美"は倉本美津留の"美"、小百合の"百合"は大山百合香の"百合"や!!

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大山百合香は倉本美津留に出逢うことにより、戸田恵梨香は大山百合香に出逢うことによりそれぞれ進む道が自然と示されてるんや〜!

ちょっと待てよ、女優戸田恵梨香は国民的女優、歌手大山百合香は国民的歌手。そして放送作家でありミュージシャンである倉本美津留は

…、
「さよなら」


「SAYONARA」!!
聞いた話では海外でも大ヒットした坂本九の「上を向いて歩こう」こと「SUKIYAKI」はイギリスで発表するときにつけられたタイトルだが、実はそのタイトルの候補が「SUKIYAKI」と「SAYONARA」だったという。しかも以前倉本さんは『俺の名前「倉本」やけど、実は俺の親父の名字は「坂本」やねん。 養子で、名前がかわったけど、そのままやったら、「坂本」やねん。』と語っているし!

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ということは!!倉本美津留は「さよなら」と出逢うことで、アメリカでもっとも権威のあるヒットチャート誌ビルボードの「ホット100」で1位を獲得する唯一の日本人ミュージシャンの道が示されているんや〜!
そして坂本九の愛称は"きゅうちゃん"。そしてもう1人の"きゅうちゃん"の愛称を持つ「オバケのQ太郎」。彼のトレードマークは頭の3本の毛。1つの毛穴から3本にわかれてる毛。
……
……
!!
1つの毛穴からそれぞれ天の向かって伸びていく、この図式はまさしく今回の
「さよなら」という1つ作品から3人それぞれ目指すべきところに向かっていくという図式と一緒やん!!!



これを事件といわずなんという?!





ライター/伊谷 翼
1984年7月17日生まれ、大阪府茨木市出身。
2005年11月より拠点を東京に。